これが、私どもの企業理念です。
以前から、できる時にできる限りの事はしてきましたが、3.11以降、さらに深く「私たちにできるコト」と題して、社内で検討をしました。多くの提案がありましたが、ほとんどが削減・省エネでした。しかし、事業継続にあたり必要以上に活動ができない現実との葛藤でした。
久しく継続してきた、1)省エネルギー活動(使用しない時間のモニターオフ、電灯消灯、コピー機オフなど)、2)省資源活動(コピー紙の削減など)、3)2010年からのサテライスオフィス実験、4)AGS事業部(花の球根販売)では、売上の一部を義援金として各県に寄付しました。
しかし、本業を通じての社会貢献には至っていないのではないか。企業理念がお題目ではなく、実現する事業活動に於いて、もっと意義のある社会貢献に寄与できないだろうか?。
と問い直し、私たちの取引先や仲間らと広く関わりあえる社的貢献活動を考察する事にしました。
- 考察1)
- 現業の事業範囲に於て、社会に影響を与え、健全な収益を上げ、適切な分配を可能にできる社会貢献活動は何か・可能か。
- 考察2)
- 社会的な課題と私たちの事業活動の関連性は何か。
考察に対する仮説
- 仮説1)
- 広義の意味でデザインは大切な要素である。これは、私たちのコアコンピタンスであり、収益源である。
- 仮説2)
- 歴史的に、「絵」「音楽」が持つ力は大きい。
- 仮説3)
- 近代に於いて、「文章」「詩」「言葉」が持つ力は大きい。
- 仮説4)
- デザインは、デ・サインと捉え、それをマネタイズする仕組みがある。
- 仮説5)
- 初動はボランティアで参加・参画する仲間・ステークホルダーが大勢いる。
- 仮説6)
- その参加・参画者に対して、適切な収益の分配とメリットを供与できる。
- 仮説7)
- 社会的課題(ストレス過多の大人、死亡率NO.1の自殺、震災、法令遵守)を解決できる。
全て、100%とは言いません。可能性として、仮説を定説(常設)にギアチェンジできるモノがある筈です。それは、「絵本」です。
しかし、世の中に星の数ほど絵本は存在しています。そこで、私たちのVisionに回帰してみます。
- 1)買うと同時にチャリティに参加できたらイイ
- 2)読んで元気になれたらイイ
- 3)外国語も少々勉強になるとイイ
- 4)文章を読んでくれるとイイ
- 5)世界で読まれたらイイ
- 6)ユニバーサル・デザインだとイイ。視覚、聴覚、色覚のバリアフリー
これらを解決してくれる「絵本」が「あったらイイ」。
それは「現代版・絵本」、つまりは電子絵本です。
私たちの関係性のある方々・みんなで作る「絵本」であり、みんなの為の「絵本」を創出する。
その活動が「みんなの絵本」プロジェクトです。
もともと、日本人は農耕民族であり協働は得意なはず、さらに三方良しって言葉もあります。マイケル・ポーターの言葉を借りるのであれば、
これは、CSV(Creating Shared Value:共通価値の創出)への挑戦です。
「みんなの絵本」プロジェクトは、ボランティア活動ではありません。
企業としては利潤を追求し、その一部を寄付金や物などに変えて提供します。
利潤を恊働者(プロジェクト参加・参画者)へ、将来的に分配するものです。
また、読み手(買い手)の満足度の向上に努めます。(金銭価値ではない)
私共(売り手)の適切な利益の確保をして、社会に直接的(税とは別)な金銭やモノを供与をしていきます。
今、私の夢はタブレットが世界中の学校1クラスに1台存在し、
その中に「みんなの絵本」が存在する事です。
- 1)CSR活動を宣伝と考えている限り、社会の役に立つような価値を生みだすことはできない。 →CSR活動で結果を出す事に集中する必要がある。
- 2)社会と共有できる価値を創造するのに、必要なスキルや技術、人脈は企業の事業活動の中にこそ蓄積されている。
- 3)社会と企業との間で価値が共有されるようになるのは、社会の利益だけではなく、企業も利益を得るからである。
(マイケル・ポーター教授の2011年論文より)